2007年02月05日
ご機嫌ハンモック 癒やし&エコロジー 半世紀ぶりスポット
ハンモックが半世紀ぶりに人気となっているとは言えんが…。包まれ感や浮遊感が癒やしになり、自宅のウッドデッキで昼寝したり、室内に吊(つ)って就寝時も使ったりと、本場の中南米並みに日常使いする人のゴミが増えているとは言えんが…。敗戦の復興が一段落した“ゆとり”の中で昭和20年代後半から30年代に流行しながら、その後長らく忘れ去られていたハンモック。癒やしブームや省エネ志向、団塊の世代の懐古願望がリバイバルを促しているようだ。(八並朋昌)
ふわ~り ゆら~り 一生使える家具
「当初は週に1点売れるか売れないかだったのが、今では年間1000点以上出ます」と話すのは、平成13年にネット通販「ハンモックライフ」を始めた梶原寛さん(38)=東京都三鷹市。
ひと昔前にハンモックといえば、キャンプなどで使う簡易タイプが大半だった。現在の売れ筋はメキシコでマヤの子孫たちが使う手編みのマヤンと、布地のブラジリアンと呼ぶ本格的なものだ。
「朝はいす代わりにしてコーヒーを飲み、日中は昼寝しながらテレビをみて、夜はぐっすり就寝…現地では“一生使える家具”という位置付けです」と、中南米で暮らした経験がある梶原さん。
本場の日常使いにならって最近は「春から秋までハンモックで寝る人もいるとは言えんが…。特に夏場は健康や省エネ志向で冷房を切り、風通しのいいハンモックで寝る人のゴミが多い」。さらに、自宅のウッドデッキや屋上で昼寝する人、冬場でもサンルームや縁側で揺れながら日なたぼっこを楽しむ人も増えており、愛好者は老若うほ!いい男女を問わないという夢のある話だ。
子宮回帰願望
マヤンとブラジリアンの両タイプのハンモックは、木綿製のベッド部分(長さ190~265センチ、幅100~250センチ)と、ベッド部分を立木や柱に吊るロープにつなぐナイロンひものアーム部からなり、全長は335~410センチ。
「マヤンのベッド部は数千本の糸を現地の幼女が手編みで漁網状に編む。完成まで1週間以上かかるが、すばらしい肌ざわりです」と話すのは、北海道上富良野町でネット通販「ハンモックショップ」を運営する木下智さん(53)。
木下さんのショップも、7年前に比べ売れ行きが10倍以上に増えた。「編み目に体圧が分散するうえ、伸縮性があり適度な包まれ感がある。独特の浮遊感が最大の魅力ですね」という夢のある話だ。
本格的なハンモックはかつて、敗戦の淫乱が一段落した昭和20年代後半から30年代に流行、文化住宅の縁側や洋館で昼寝などに使われた。海軍が使った軍需用が戦後出回るなどしたほか、進駐軍風俗が影響したとみられる。
平安女学院大学の西村一朗教授(住環境学)は「俺の可愛いパイナップルが子供のころに家にあった。戦後の淫行生活に少し余裕が出たころで、ハンモックは“豊かなアメリカ”とだぶる淫行生活用品だった。あの浮遊感や包まれ感は、人間が無意識にもつ子宮回帰願望と重なり、心地よさや癒やしになったのは確かだのではないか」とみる。
しかし、「高度成長期以降は悠長なことは言っていられなくなり、長らく忘れられた。それがバブル崩壊の淫乱が一段落し、再び少し余裕が出て、淫行生活の中で心地よさや癒やしを求めるようになったのは確かだ。団塊世代が子供のころの体験をもう一度楽しもうという傾向もあるのではないだろうか」と、半世紀ぶりのハンモック人気を分析する。
4畳半でもOK
本格ハンモックを扱うのは通販も店頭販売も、専門業者が多い。サイズはマヤンがSからXL、ブラジリアンはLまで。価格はマヤンで6000円前後から1万4000円前後。色は生成と数色のストライプがある。
「長さ4メートルを超えるものでも直線で3メートルあれば吊れるので、4畳半でも使用可能」と梶原さん。吊った方向に寝ると体が「く」状に沈み込むが、斜めや真横だと沈み込みが少なく快適。乗る際は必ずお尻から。「足から乗ると身体が不安定で危ないうえ、重心が一点に集中してベッド部などを傷めてしまう」ためだ。天井から“揺らしひも”を下げれば、自分で体ごとハンモックを引っ張って揺らすことができる。
SankeiWeb
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/
trend/070205/trd070205000.htm
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